こちらのアイテムは2026/5/4(月)開催・文学フリマ東京42にて入手できます。
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吉岡パーリナイ

  • 南3-4ホール | そ-90 (小説|アンソロジー)
  • よしおかぱーりない
  • 切明川準
  • 書籍|文庫判(A6)
  • 500円
  • 切明川準の送る短編集。
     べっこべっこと揺れて止まらん馬鹿べっこ、赤べこ。これが右の玉。
     いずれも救済に絡むモチーフばかりを集めた小説短編集です。
     【今なら掌編小説を1本付けます】
     切明川準/著「生き落とし」 ・原稿用紙換算6枚/体裁:A4コピー紙 存在の繰り返しを描いた掌編小説です。 ------- 【書き出し部分の試し読み】
     「マキモ」
      新しい環境へ身を投じることについて問われ、十年前の一月、僕はこう答えた。
    「自分がどうなりたいかは、まだよく分かりません。これから見つけていきます」
     そして依然、目標だなんて見つけられないままある。
     リーマンショックも口蹄疫も世間から忘れ去られた時勢にあって、それでも馬鹿みたく桜は咲く。バス通りの坂道を下ろし立ての革靴で下って行けば眼下には川が広がる。水辺に沿うよう淡い白色が点々と咲き誇り、例年と比べ遅い開花だったからか、もう五月も間近だろうにバーベキューを嗜む人々がちらほらと目に飛び込む。新観光名所だとかいう高層タワーが下品な尖塔を生やす。雲ひとつ無い晴天の癖にして空は淡黄色に霞む。
     「酩月」
      椎茸なら断然バター醤油だ。網の上でしっかりと焦げ目をつける方法が主流だろうが、キャンプではいつも遠火で炙ることとしている。湯煎したバターを牡蠣醤油に溶かし、ひだの間から水分が滲み出てきた頃合いで回しかける。後はただ待つ。肉の脂に紛れて甘いバターが香り、これだけで一層酒が進む。焦げる。
     「信義則くそたわけ」
      私の目を通した山本社長は虚栄心の塊といった人物です。他者承認の欲求が肥大しており実際の山本自身と理想との乖離の甚だしく、それを埋めるため嘘を吐き通すといった具合でしょうか。準備書面1でも述べましたが、答弁書ですら虚飾に塗れております。実業家という肩書きも嘘でしたし、「斉木と別れて後に別の現場に勤め、家賃を支払うのが馬鹿らしくなり家を解約」という文言も、正しくは「家賃を払えず止む無く解約」です。別の現場に従事したということも嘘です。本件と直接の関わりは無いにせよいずれについても証拠を用意できます。また、山本はよく他者を貶める言動をとります。自身を高めるので無く、他者を下げることで尊敬を保つ幼稚な人間性と言えます。
     ------- 掲載作 ・マキモ ・吉岡パーリナイ ・酩月 ・錬金術と核融合 ・再点 ・とうめし ・信義則くそたわけ

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