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既刊『オタク用語のエトセトラ──界隈によるオタク用語の違いについて』では、オタク・ファンカルチャーの中で、属する界隈によって似た意味でありながら異なる言葉が使われる現象をいくつか取り上げ、そうした違いが何を起源として発生し、何故その文化の中ではその言葉が使われているのかといった点について考察した。
今回は切り口を変え、ある界隈における特殊な用語について深く考えてみたり、より狭い範囲で使用されている用語同士の違いを比較してみたり、ある文化の起源について他の文化の言語的な特徴と照らして合わせて考えてみたり等、既刊では扱えなかった"文化のより深い部分"について考察する。
一章ではオタクやアイドルの「他界」「転生」といった用語の根底に潜む思想を輪廻転生の価値観から考察する。
二章では、韓国から輸入されて昨今日本のオタク文化に根付いた二人組みを表す「ケミ」という用語の示す"関係性"が、日本のアイドル文化における「シンメ」「コンビ」といった二人組みを表す用語とどのように違うのか、雑誌やファンの言説から考察する。
三章では、「インスト」「リリイベ」等のCD等の発売記念イベントの呼称が界隈によって違うのは何故なのかを、言葉の源流を探りながら考察する。
四章では、「痛バッグ」という文化を、その源流となったと思われる「痛車」や「イッピ袋」「バンギャトランク」といった文化の特徴と照らし合わせることでオタクの"アピール文化"について考察する。
目次
はじめに
1.アイドルとオタクの「前世」──彼ら/彼女らは何故「他界」して「転生」するのか
2.オタク用語としての「ケミ」と「シンメ」「コンビ」──"関係性"の違いはどこにあるのか
3.アイドルの「リリイベ」とヴィジュアル系の「インスト」──CD販促イベントの呼称の違いと「無銭」という言葉について考える
4."見せる"オタク文化のハイブリッドとしての「痛バッグ」──「痛車」「イッピ袋」「バンギャトランク」から続くオタクのアピール文化に関する言葉の流れについて考える
おわりに
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