こちらのアイテムは2026/5/4(月)開催・文学フリマ東京42にて入手できます。
くわしくは文学フリマ東京42公式Webサイトをご覧ください。

演芸評論家・森暁紅かく語りき 明治篇

  • 南3-4ホール | く-26 (評論・研究|アイドル・芸能)
  • えんげいひょうろんか・もりぎょうこうかくかたりき
  • 神保喜利彦
  • 204ページ
  • 1,500円
  • 2025/4/8(火)発行
  • 森曉紅。
    編集者であり、新聞記者であり、ユーモア作家でもあり、戯曲作家でもあり、演芸評論家でもあり、落語会プロデューサーでもあり……という百面相もびっくりの多方面な顔を持つ人物であった。

     江戸以来の戯作的態度と、近代的な文学思想や価値観が混ざりあった独特な作風で名を挙げ、数多くの作品を執筆した。様々な作品を残した彼であるが、その中でも貴重なのが明治から昭和にかけて見学し続けた寄席や劇場、浅草の記録である。

    明治時代の名人とうたわれた橘家圓喬、三遊亭圓右、柳家小さん、立花家橘之助、一龍齋貞山、桃中軒雲右衛門などにも容赦ない批評を浴びせているほか、今では語られることの少ない芸人や噺などにも注目している。

    また、「ゲテモノ芸」と冷やかしつつも、当時の通人が蛇蝎の如くに嫌い、大体は評論や執筆の対象にしなかった「浪花節」や「色物」「珍芸」「見世物」などをきちんと見て取り上げているのも特徴であろう。

    雲右衛門や奈良丸を罵倒し、関西から来た連中を冷やかし、「ああゲテモノ」といいながらも浪花節芝居や萬歳芝居、コミック踊りなどを覗き、『酔月情話』で知られる殺人犯の花井お梅を追い、浅草にいたアシカの海ちゃんと仲良くなったり、震災で壊滅した浅草六区・浅草公園の栄華を書き留めている資料はそうあるものではない。

    そんな森曉紅の演芸評論のうち、事実上のデビュー作から第一次黄金時代として精力的に執筆をつづけた明治期の作品・七十数作を収録。

    寄席の東西交流が活発になり、関西の芸人が東京にやってきたり、桃中軒雲右衛門や吉田奈良丸が上京をして東京に「浪花節ブーム」を生み出したり、寄席に花井お梅やデブ女、コミック喜劇などの珍芸の世界をそのまま描いた明治演芸評論の傑作である。







ログインしませんか?

「気になる!」ボタンをクリックすると気になる出店者を記録できます。
「気になる!」ボタンを使えるようにするにはログインしてください。