2020年〜2022年にかけて3つの百合アンソロジーに寄稿した終末百合SFのまとめ本です。世界観は共通で、主人公含む登場人物と舞台となる都市が異なります。全体で約10万字になります。
〈終末現象(カタストロフ)〉と呼ばれる異常災害によって滅亡の危機に瀕した人類は、五つの独立共同体都市(コミュナポリス)を建設することで命脈を保っていた。
主人公たちは、内の三都市──統合医療都市スクナビコナ、生命循環都市イェレベス、架想聖域都市セント・アリスで、終末に瀕した都市の抱える祝福と罪に向き合っていく。
「錆生餐」(初出:人肉食百合アンソロジー『Edible Lily』2020年)
──病から製薬会社の研究職を辞した陳燕雪(チェン・イェンシュェ)は、自他が錆ゆく幻覚と罪悪感に苛まれながら鬱屈とした日々を送っていた。そんなある日、ひとりの少女と出会い、奇妙な同棲が始まる。
「永生の夢」(初出:終末百合ポストアポカリプスSFアンソロジー『ハッピーライフ・シュガーエンド』2021年)
──生命科学研究院で死体活用技術のソフトウェア開発を担う蔡紀明(ツァイ・ジーメイ)は、清明節の直前に学生時代の友人の死と、本人の意思によって死体が自身に提供されたことを知る。紀明は旧友の死体と共に、その死の原因を探り始める。
「聖域のアリス」(初出:暗黒おねロリアンソロジー『百合有罪』2022年)
──ルイズ・アトキンスは、都市の遺界審問官(ナイト)と遺界言語学者を兼ね、亡き母の後を継ぐ形で、都市と接続した〈遺界(バベル)〉を研究していた。愛する妹、カレンと過ごす日々の中、ルイズはカレンと瓜二つの〈遺彷人(アリス)〉を発見する。
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付録:作中用語集&遺界言語例文紹介