『バスに乗って9キロへ』は、極東ロシア、カムチャツカ半島の首都であるペトロパブロフスク・カムチャツキーを舞台としています。主人公のサムは、大学で働きながらゆるい雰囲気のこの街でモラトリアムを享受する外国人。お金を工面してなんとかワインやコニャックを入手し、怠惰な毎日を過ごします。サムの周囲に現れるたくさんの人物とのやり取りを通じ、極東ロシアの生活が描かれていきます。筆者自身がこの街で過ごした、2000年代後半が舞台の小説です。大きなドラマも特になく、どうしても訴えたい何かがあるという事でもないのですが、日本語で書かれた情報の少ないペトロパブロフスク・カムチャツキーという街の雰囲気が少しでも伝わればと思っています。
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