ハロウィンの日にとある喫茶店をみつけた学校帰りの平凡な少女アリス。
そこには以前も訪れたことがあるようだが……。
店主のレイチェル、常連客のベルとクウが集合したら、いよいよハロウィン恒例のサバト(魔女集会)が始まる!
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ハロウィンには不思議なことが起こるのです。
どこにでもいるような、クラスでもあまり目立たない地味な女の子アリスは学校終わりの帰り道にそれを見つけた。
それというのは、一軒の喫茶店。赤いレンガに出窓に煙突。
木製の扉の前には、色とりどりの花の寄せ植え。
可愛いおばけカボチャ。いわゆる、ジャック・オー・ランタンが大小いくつも置いてあった。
「わぁ! 可愛い……!」
思わず声が出てしまう。
「新しく出来た喫茶店かな? せっかくだし、入ってみよ!」
カランコロン。ゆっくりと、扉を開けるとドアベルが鳴る。
店内は薄暗くて、静かなクラシック音楽が流れていた。
座り心地の良さそうな赤いソファにカウンター席。そして、奥には古びた柱時計。
「すみません。誰かいますかー」
入口で勇気を出してちょっと大きな声で尋ねてみた。
その時、サーッと何か黒いものが横切った。
「きゃっ!」
アリスは悲鳴を上げた。
すると、カウンターの奥からぬっと、黒い影が……。
「ひぃ……!」
その黒い影は次第に人の形になった。
「あら、いらっしゃい」
声をかけてきたのは、おばけでも幽霊でもなく綺麗な女の人だった。
「あ、あ」
「あなた言葉が喋れないのかしら」
「あ、その」
綺麗な女性の黒いロングワンピースが揺れる。足元を見ると、一匹の黒猫がまとわりついていた。
「ああ! 猫だったんだ!」