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文学フリマ東京41出店者
Booklab.(ブース: つ-32)
メロン
こちらのアイテムは2025/11/23(日)開催・
文学フリマ東京41
にて入手できます。
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メロン
南3-4ホール | つ-32 (小説|短編・掌編・ショートショート)
めろん
丸尾丸丸
書籍|文庫判(A6)
88ページ
https://x.com/owVff1VbUr10417
君はメロンが大好きなのに、実は、メロンを知らない。....
なんでなん?
~書き出し~
君はメロンを知らない。
Q. メロンを見たことはある?
A. もちろんあるよ
Q. 食べたこともある?
A. うん、
Q. どれくらい食べる?
A. かなり食べる方やと思うけどね
Q. 好き?
A. めっちゃ大好き!
君は、一般的な成人男性のメロン消費量より、明らかに多くを食べてきた。3歳のとき、いとこのお兄ちゃんに分けてもらって、初めて口にして以来、君はすっかりメロンのとりこ。スーパーでメロンが並んでいれば、母親の服の裾を引っ張り続け、家族で回転寿司に行った際には、忘れた頃に、突然背後から流れてくるメロンをうきうきと待ち望み、友だちが入院したときは、他の誰かがお見舞いしたメロンを発見し、友だちをよそ目にじいっとメロンの方を見つめ、「・・・しょうちゃん食べる?」と言われるまで、ひたすら凝視し続けた。誕生日がくると、ホイップクリ―ムがたっぷりのホールケーキよりも、メロン単体を求め、お父さん・お母さん・お姉さんが1切れずつ食べた、残り3/4弱を丸ごと食べ尽くして、皮以外の、緑の果実部分を完璧に、綺麗に食べることを、自らのメロンマナーとわきまえた。大人になってからも、月に1回、給料日になるとメロンを調達し、食事は腹八分目に留めておいて、嬉々として冷蔵庫からメロンを運び出し、ワンルーム6畳の手狭な部屋の隅で、誰にも邪魔されず熟れた果実にかぶりつく。これを何よりもの生活の至福としていて、おそらく、君の夕張市へのふるさと納税額は、日本全体で上位。古い喫茶店に訪れると、メロンの果汁などまったく入っていないメロンソーダをぐびぐび飲み干し、アイスクリームの入ったクリームソーダは邪道であると一蹴、コンビニにメロンソーダが常備されていないことに、人知れず哀悼の意を表している。友人から、「君は果物は何が好きなん?」と聞かれると、返す刀で「メロン、メロン」と2回答える。
明らかに、君はメロン愛好者。
なのに、君はメロンを知らない。
なんでなん?
気になる!
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