私だけの星でいてくれ
- 南3-4ホール | く-35 (小説|短編・掌編・ショートショート)
- わたしだけのほしでいてくれ
- 遠久野祈
- 書籍|B6
- 232ページ
- 1,700円
- 著者が17歳から22歳までの間に書いた、7篇の不思議な話。
「箱入り娘」
入院中の祖母の頼みで祖母の家を訪れて、そこで冷蔵庫の中に住む少女に出会う話です。彼女は祖母の友達で、雪女で、冷蔵庫の外に出たら溶けてしまう。けれども彼女を病院に連れていくのが祖母の頼みなので。
※氷でできた体を割る描写があります。
「ムーンライト」
進路に悩む受験生の少年が、海に憧れて月からやってきた宇宙人の少女と一緒に海に行く話です。やりたいことが見つからなくて悩む主人公には、やりたいことのためにはるばる地球までやってきた少女が眩しい。
「君を世界に自慢したい」
翼を持って生まれたことで家に閉じ込められている少年と、偶然見た翼に一目惚れする幼い少女の話です。自由に飛べる翼を持っているのにそれは隠さなくてはいけないもので、どこにも行けなくて、けど一緒にお出かけしたい少女は翼の美しさを広めるためにSNSで発信を始めます。
「私だけの星でいてくれ」
小説家を目指す少女が、孤独な夜に出会った人外の男をゴーストライターにする話です。彼は長い人生で経験した不思議な出来事を聞かせてくれて、それを小説に起こすと世界に評価されて、最初は嬉しかったけどだんだんと、評価されているのは自分ではない気がしてくる。
「ひかりにとける」
高校時代の輝かしい思い出の中にいる親友のことを、自分以外の誰も覚えていなかった話です。光の中に彼女は確かにいるのに。記憶を信じて訪ねた母校で、親友と名前も顔も同じ女子生徒に出会って、彼女には重大な秘密があって。
「いのちを食べる」
家族を喪い自分も死にたい少女が、人間の命を食べるという化け物に会いに行く話です。自殺したら天国に行けないから、殺してもらうために。けれども化け物の少年もまた家族を喪っていて、殺してやる代わりに雪崩に巻き込まれた妹を探すのを手伝ってほしいと頼んできて。
「いつか泡になる日まで」 最愛の人魚のママが死んでしまった話です。ショックで学校を休んでいると担任の先生が訪ねてきて、一緒にママを泡にするために海へ行くことに。だってそれがママの遺言だったから。
