真の色
- 南1-2ホール | W-14 (小説|純文学)
- しんのいろ
- 比暮ななみ
- 書籍|文庫判(A6)
- 600円
- 「このまま仕事に没頭し続けていたら、男になれないだろうか。」
女であることで男に勝てないと思っているブラック企業勤めの雫。
生理/性的な目/感情的な思考が先まわること。
彼女にとって仕事上それら全てが邪魔で、子宮がなくなれば、女じゃなくなれば、
それらと決別できると信じてやまない。
そして、その決別さえすれば正当な評価を得られるとも信じている。
一方で雫の同僚である澤村は、男で、体格に恵まれ、体力もあった。
雫は澤村がその性別に生まれ、その見た目に生まれたことがあまりにも羨ましかった。そして、憎かった。
いつも大きなことを任されるのは彼だ。雫はいつもそのサポートに回されるばかりであった。
でも、澤村はその扱いを望んではいなかった。
彼は、ただ、かわいいもの、例えばピンク/マイメロ/うさぎ/ふわふわ、そういう見た目に似合わないものが好きで、
社会的地位など何も求めてはいない。生きていける給与さえあればそれでよかった。
でも、それを周りは許してくれない。
二人とも自認とは許されない環境に身を置き、そして自身を削られていく。
自身を削られた先に、果たして救いはあるのか?
