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短篇集 宝石匣

  • 南1-2ホール | T-85 (小説|純文学)
  • たんぺんしゅう ほうせきはこ
  • 荒野羊仔
  • 書籍|文庫判(A6)
  • 152ページ
  • 1,000円
  • https://x.com/sheepgloria/sta…
  • 2025/11/23(日)発行
  • A6/P152/¥1000
    カバーあり文庫
     
    宝石を巡る五つの物語を収めた珠玉の短編集。

    あらすじ
    ✳︎『少女はサファイアの涙を流す』
    第230回集英社オレンジ文庫短編小説新人賞最終候補作。
    宝石の涙を流す少女ミリアムは両親に売られた。 見せ物になるか、死ぬかーー。
    生きていることは辛い。ここで死んでしまったっていい。でももし叶うなら。死ぬ前に一目、海を見たい。
    その一心で命からがら逃げ出した山岳で、羊飼いの青年リュカと出会う。
    穏やかな日々を送る二人。その日々も終わりを告げてしまう。
    街へ降りることを選んだ彼女は、穏やかに暮らしていた。悲しみの青い宝石を隠しながらーー。
    穏やかな日常に潜む凄絶な過去と、今でも鮮やかに浮かぶ宝石のように眩い日々。

    ✳︎『エメラルドが落とせない』
    「あれがないのよ。エメラルド婚の時にお父さんが買ったエメラルドの指輪。銀婚式とか金婚式とかの類で、五十年だかそこらだったか……。とにかく結婚何十年かの記念で買った指輪よ」
    サッと血の気が引き、背中に冷や汗が流れた。まさか、あれがそんな謂れのあるものだとは……。
    エメラルドの指輪、それは文子(ふみこ)がネットオークションに出品し、先日発送を終えたばかりのものだった。 まずい。バレないうちに何とかしないと。果たして文子はネットオークションに出品してしまった義母の指輪を取り戻せるのか!?

    ✳︎『ルビーは雪の下に眠る』
    ーーそれは、気紛れな悪戯。
    取り替えられた人間の子と妖精の子。
    〈取り替え子〉の娘たちの、人でも妖精でもない孤独を分かち合えるのはお互いだけ。
    魂を持たない妖精の子は、人の愛によって魂を獲得することはできるのか。
    ーーこれは、もう誰も語らない二人の物語。

    ✳︎『貴方が帰ってくる頃、私は物言わぬ紫水晶に変わってしまっているかしら。』
    ある日の昼下がり、左腕の瘡蓋を剥がしていると、ピキ、と音を立てて紫水晶が生えてきた。
    手に持ちきれないほどの紫水晶を持って思案に暮れていると、侵食は止まった。どうやら取り除こうとしなければ侵食は収まるようだった。
    完璧であることを求め、不要な物を削ぎ落とし続けた女の末路とは。

    ✳︎『ダイヤモンドの骨』
    「私が死んだらダイヤモンドにしてほしいの」
    病床にあったクリスチャンの妻はそう言った。
    信じたい/信じられないーー妻との再会を望みながら、煩悶し続ける男。
    信仰の外にある永遠の形。愛の物質化。
    神の不在、孤独と沈黙の中、微かに瞬く光を、人は信仰と呼ぶ。

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