平成文化怪談噺抄
- 南3-4ホール | て-59 (ノンフィクション|エッセイ・随筆・体験記)
- へいせいぶんかかいだんはなししょう
- F扉E
- 書籍|文庫判(A6)
- 74ページ
- 400円
- 2025/10/5(日)発行
- 平成文化の怪談話をテーマにした5本の短編集
抜擢
【出会い系サイト】
昨今ではマッチングアプリなどで人と人が出逢うことは珍しいことではなくなった。ネット上で出逢い、厚い友人関係を築くケースもあれば、ネット上の出逢いから交際を始めて結婚に結びつくケースも一般化している。さて、そんな現在より数十年前の、携帯電話が日本に暮らす人々の間で普及し始めた90年代後半から00年代前半……。インターネット黎明期と呼ばれている時代といえば良いだろうか。
「出会い系サイト」と呼ばれるツールが注目を浴び始めていた。
「出会い系サイト」を実際に使う人の動機は様々である。
あくまでネット上だけでやりとりをする友人、所謂「ペンフレンド」の新しい形とも言える「メル友」を探して、日常では見つけ難い気の合う仲間と「出会う」パターン。
実際に出逢うことを目的として、自分の家の近くに住んでいる人と連絡を取り、ネットという垣根を超えた「出会い」に踏み切るパターン……。
インターネット黎明期、後者に関しては「危険」だと感じる人が少なくなかった。その理由は、「相手がどんな人間なのかわからない」という動機に集約される場合がほとんどだろう。しかし、その言葉の裏にはさまざまな憶測が広がっている……。
「平成」という時代独特の混沌とした豊かさや、発展途上中のデジタル文化に沿うように息づくアナログ感の存在。
そのアンバランスさが人々の好奇心を呼び、その一方である種の不安感を煽る……。
懐かしさと恐怖の融合をお楽しみください
