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【映画評論本】絶滅危惧種映画たち

  • 南1-2ホール | I-51〜52 (評論・研究|映画)
  • ぜつめつきぐしゅえいがたち
  • 後藤健児
  • 書籍|A5
  • https://note.com/eiga_hiho/n/…
  • 2025/11/23(日)発行
  • すべての映画はいつか滅ぶ

     筆者が刊行を始めたZINEの『さよなら、レンタルビデオ VHSだけで観られる映画たち』はDVDや配信にならず、忘れ去られた映画の声を届けんとする試みだった。続刊を出すうちに、ビデオだけではなくLDや英会話映画ゲームソフト、映画紹介番組、無人レンタルロボ等、様々な消失物に追悼を捧げてきた。さらに、配信作品すらもその消えゆく残酷な運命を思い知り、『配信終了! ネットの海の藻屑に消えた映画たち』を刊行した。そうしてわかったことは、どんな映画であれ、滅するときが来るということ。どれだけヒットしようと、賞を獲得しようと関係ない。あらゆる映画がいつかは観る手段を絶たれる”絶滅危惧種映画”なのだ。
     日本映画史上、最も収益を上げた映画になるかもしれない『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』も例外ではない。本書は、絶滅可能性の高い映画にフォーカスすることをコンセプトにしてみた……はずだったのだが、書き始めてすぐ「どの映画もいつかは消えるなら、選別する意味がないのでは?」と気づいてしまった。忘れられたり、封印されてから”レアもの”とありがたがるのは、いかがなものかと常々思っている。とはいえ、このままでは本としてまとめるほどの紙数に満たないため、途中からは筆者が過去に執筆し、現在は掲載サイトの閉鎖等に伴い閲覧できないコラムや、取材はしたが諸事情あって没にした記事を掲載させていただいた。また、かつて運営していたオンラインVHSレンタル「カセット館」の一部ログも載せ、闇に葬った私的映画活動の墓場というか、絶滅映画文筆の遺跡群のような本となった。一部の文章はいま読むと、つたなさや考え方の浅はかさにクラクラしてしまうのだけれど、当時の自分だからこそ獲得できた視点もあり、一介の映画ライターが映画にコミットし続けた軌跡を、あたたかい目でご覧くだされば幸いだ。

    【概要】
    いつか消え去るかもしれない絶滅危惧種映画たち(+α)を集めた映画評論本!
    文字数:約76000字

    【作品紹介】

    ◇『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』
    これが日本人のメンタリティだ! 世界を狂喜乱舞させた、血沸き肉躍るスーパー残酷時代劇アニメーション! だが、この映画もいつかは消え去っていく……。

    ◇『劇場版 チェンソーマン レゼ篇』
    トウキョウ自動のこぎり悪魔大虐殺! この超暴力アニメが韓国でも大ヒットした理由は何か。そこには現代の若者が直面する、厳しい社会状況があった。

    ◇『ドラゴンの爪』
    アリスよ、立て! そして、うちに秘めたる”ドラゴンの爪”を解放せよ!

    ◇『コンプライアンス -服従の心理-』と新宿シネマカリテ
    アメリカで起きた、性暴力いたずら電話詐欺事件を描く戦慄の映画。日本では考えられないとの感想が多かったが起こりえるだろう、権威の振りかざしと服従が好きな日本なら。

    ◇『天使の処刑人 バイオレット&デイジー』
    ジェームズ・ギャンドルフィーニの遺言に涙。

    ◇『讐~ADA~』
    陰惨な事件の奥に見える真実。当事者にしか理解できない愛と憎悪の戦い。

    ◇『eveのすべて』
    大森時生プロデューサーにも影響を与えた『放送禁止』の長江俊和が2012年に手掛けたフェイクドキュメンタリーホラー!

    ◇『プリズナーズ』
    災厄に備えすぎる人々。

    ◇『イントゥ・ザ・ストーム』
    おれはこの竜巻を見るために生きてきたんだ! もう死んでも悔いはなし! 以上!

    ◇【映画評論本】『映画なしでは生きられない』
    意識と無意識の狭間からにじみ出るもの。葛藤から生まれた、この本は映画そのものだ。

    ◇【映画コラム】「中国の駐車場で起きた事故映像」と「京都で起きた軽ワゴン車による暴走事故映像」
    血も涙もない、真の衝撃映像はお茶の間で流れる。

    ◇【映画コラム】日常と非日常を往還する箱舟「ヘリコプター」
    ヘリコプターと映画、その歴史を紐解くと、人種的緊張、そして世界の絶望と希望が見えてくる。

    ◇【映画コラム】2015年「映画館体験」ベスト!
    ”映画体験”とは、つまり”映画館体験”でもあるのだ。

    ◇【舞台挨拶ルポ】第1回日本モンゴル映画祭『獄舎Z』
    ゾンビすらも凍りつく厳寒の大地で社会不適応者たちと死霊の群れが壮絶バトル!

    ◇【舞台挨拶ルポ】なんてこった異次元映画セレクション『いずれあなたが知る話』『見たものの記録』
    古澤健監督作が2本同時公開。役者が主体となって作られた摩訶不思議な異次元映画に込めた思いを監督、キャストが語った。

    ◇【舞台挨拶ルポ】『浮かぶ』
    吉田奈津美監督が「どのくらいお客さんの力を信じて、自分が映画を作れるのか」と語り、観客に思いを託した。

    ◇【舞台挨拶ルポ】『夜明けの詩』
    新宿ゴールデン街好きのキム・ジョングァン監督が本作に忍ばせた日本愛を語る。

    ◇【イベントルポ】「シネ☆マみれ 鮮血の映画学・朝倉加葉子の世界」
    阿佐ヶ谷の「よるのひるね」で開催された、血と狂気が彩るイベント、その全貌。

    ◇【映画祭ルポ】カナザワ映画祭2015『印度国道10号線』『神が殺せと云った』『怪談・クォーターマス教授と地獄の穴』
    キングコング野外上映! 爆音メル・ギブソン! 田舎ホラー大全科! 映画狂の祭典!

    ◇【映画祭ルポ】第30回東京国際映画祭『ナッシングウッドの王子』『サッドヒルを掘り返せ』
    「ヒーローものやカーアクション、スリラー映画を否定はしないが、必須ではない」審査委員長トミー・リー・ジョーンズの言葉の真意とは?

    ◇【追悼】VHSオンラインレンタル カセット館
    10年以上にわたり、ごくわずかだが映画文化の伝道の一端を担った(と自負している)映画活動を自ら追悼。

    ◇【ボーナストラック】「近代日本で起きた事件が元の映画化作品(の一部)」
    また、会いましょう。

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