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消費の海に浸らずして新しい短歌はない

  • 南1-2ホール | A-30 (詩歌|俳句・短歌・川柳)
  • しょうひのうみにひたらずしてあたらしいたんかはない
  • 中井茂樹
  • 書籍|B6
  • 40ページ
  • 500円
  • 2025/9/14(日)発行


  • 【サンピン叢書01】


    [評論主旨]
    昨今の「短歌ブーム」という消費の海に対して、俵万智(消費詠)と斎藤茂吉(戦争詠)を史的に参照しながら、それらを論じた評論を踏まえつつ、現代の歌人である岡本真帆と木下龍也に見出される新しい短歌の特徴を論じています。
    そこでも消費(広告)の観点は重要となり、今後活発化するAIと比較することで、歌人のこれまでとこれからを改めて認識する内容です。
    純粋読者ならではの視点を重視して書いた評論で、短歌のみならず、建築の創作手法を適用することが大きな鍵ともなっています。

    第1回短歌研究評論賞候補作。


    [本文冒頭]
    0  二〇二四年 春

    私は、ペットボトル飲料を手に持ち、電車に乗っている。今日は半袖の服でよかったかもしれない。春にしては、と暑さを感じることにも体が慣れてしまった。次の停車駅は東梅田──。地下鉄である。行き先は別に重要ではないけれど。ふと見上げると、車内広告が目に入る。そしてのどを潤そうと、ペットボトルに目をやると……。


    1  一九八七年 俵万智

    昨今の「短歌ブーム」とひとまとめに評される現況は、雨後の筍のように歌集が出版され、短歌アンソロジー本の刊行まで相次ぐわけですから、その熱を帯びた活況を好景気と捉え、「バブル的」と形容することにひとまず問題はなさそうです。・・・・・・・・・つづく


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