壊れし泉の井戸
- 南1-2ホール | V-18 (小説|純文学)
- こわれしいづみのゐど
- 大坪命樹
- 書籍|新書判
- 120ページ
- 700円
- 2022/7/1(金)発行
- 歌人にあらざる文筆愛好家の大坪命樹の第一歌集。短歌の知識を殆んど持たない大坪が、黒瀬珂瀾の海市歌会により歌い始めて三年の間の歌236首を選んで収めた。先入観に囚われず自由に読んだ短歌は、理解者を選ぶことだろう。
《自選五首》
若き日の汝ねがくちびる桜色 わがこころうち花びらぞ舞ふ
ひさかたの光陰の干す露命にて墨を溶かしめ文字綴るなり
老ゆる今きみと向かひてシーソーぞ 若き青春ともに生かましを
すすき草手に持つきみはうさぎ歳われ不肖とて月にな帰りそ
気がつけば空へし続く命なり 塵の作れる仏の家へ
