『Cipher』(第五版)
黒い本文紙に黒いインクを使用した特殊装丁本。
※印刷の仕様変更に伴い、第四版から価格変更があります。
黒い紙に印刷された物語は、暗闇にうずもれて解読困難。
物語を読むことは、時に悲しい事件の追体験であり、
読書によって登場人物のプライバシーは暴かれる。
この本は物語を読み解くという行為自体に疑問を投げかけ、
物語と登場人物、本と読者の関係、
文字が「見える」「読める」ということを改めて考えさせる。
あらすじ
「まるで街自体が大きなお芝居みたいじゃないですか」
テーマパークのように娯楽芸術が異常発達し、すべてが観光客のために誂えられた「街」。
なかでも演劇は街の一大産業であり、巨大な「劇場」がその権威を掌握していた。
労働者向けの安酒場でピアノを弾くXのもとに、「劇場」の色物舞台俳優・0が来店する。
交友をはじめる二人だが、0は日々に疲弊し、Xは離人感を抱えていた。
2020.05.06発行の『Cipher』改定第五版は、消費税増税と洋紙の価格上昇にともない頒布価格を改定しました。
納得して作品をお求めいただけるよう、冒頭から40,979字/79,200字のテキストを次のページに掲載します。
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『Cipher』特設ページ
改定第五版の発行に際し、作者による解説を書き下ろしました。
一見しただけでは難解な印象を与える『Cipher』の制作時の真意を、今までで一番詳細に記しています。
初版〜第四版を読んで作品に疑問を抱かれた読者にも読んでほしいと思い、ここに全文を掲載します。
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『Cipher』ライナーノーツ:「闇のなかの言葉」
Twitterで頂いたご感想をまとめています。
読もうとしなければ、暴こうとしなければ読めない、という仕掛けが、物語が進むごとに指先から毒のように染みてくるような感覚を覚えています。
黒い紙に黒いインクの本、なんだってこんな読めないような本をと正直少し思っていたのですが(ごめんなさい)終わりにようやく理解した。この形の本でなくてはあの言葉は成り立たない。
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『Cipher』頂いたご感想まとめ
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