こちらのアイテムは2020/11/22(日)開催・第三十一回文学フリマ東京にて入手できます。
くわしくは第三十一回文学フリマ東京公式Webサイトをご覧ください。(入場無料!)

モンテカイロ 〜キプロス香水瓶の館〜

  • ナ-05〜06 (ノンフィクション|ルポ・ドキュメンタリー)→配置図(eventmesh)
  • もんてかいろ
  • 小川光一
  • 書籍|四六判
  • 384ページ
  • 1,600円
  • 2018/12/28(金)発行
  • 【キプロスは果たして地中海に浮かぶ方舟なのか?】  この本は日本人には縁遠い、東地中海の島国【 キプロス 】を身近に描くと共に、普段は紋切り型でしか語られないレバント地方(シリア・レバノン地域)やイスラム教といったテーマを、専門書とは異なる著者の目線から語った随筆、ノンフィクションです。 是非とも、普段は中近東・東地中海世界に縁の薄い方、或いは敬遠がちな印象を持つ方に読んで戴きたい本です。

    かつて貿易商であった著者が、ガラス香水瓶の取引で絆を深めたキプロス人パートナーは、元々はエジプト出身のモスリム(イスラム教徒)であった。生前こよなく酒と女性を愛する一方、真っ直ぐな個人の信念を貫いた彼の口癖は「宗教による違いなど問題ではない」「モスリムの真髄とは中庸である」にあった。 その彼の一徹な生き様を追うことで見えてくる、キプロスという地が持つ特有の風土性と多様性、人々のメンタリティー。キプロスは欧州と中近東との接点という地理的要衝と共に、常に国際政治の荒波の渦中にあった。一方で、荒れ狂う台風の目の中が静かな様に、キプロスは歴史的にそれら周辺紛争地からの難民、移民のシェルター、最後の砦として存在してきた。民族の混沌と共に大海に漕ぎ出すキプロスの姿は、移民排斥が広がる世界の中で何を語ってくれるだろうか。

    小川光一著  四六判 382P  税抜定価 1,600円  ISBN 978-4-9903749-5-2  2018年12月28日発行

    目次  *はじめに  *第一章「出会いはインシュアッラー」 ・1993年1 月ニコシアの香水瓶・初対面・示現流  *第二章「メゼ(前菜)キプロス史を少々」・キプロスは何処ですか・古代-中世・近現代と植民地時代・米ソ冷戦時代・キプロス的メンタリティー  *第三章「取引のゴングが鳴った!」 ・E氏からの電話・プロフォルマインボイスを速く送れ!・GPSが入ってないぞ・オイ、入金はまだなのか!・寝ても覚めてもGSP!・繰り返す文句と改善の狭間で・七夕の同士   *第四章「インターバル」 ・マグディ九死に一生を得る・1994年12月 キプロス・マグディが語ったその半生・マグディ、シリアと近東(NEAR EAST)について語る  *第五章「取引再開 セコンドアウト!」・アルハムドリラー(おかげさまで) ・前回の商品に関する評価・15年ぶりのエジプト・ハン-ハリーリバザール・エル-シシファミリー・商談・フセイン-エル-シシ・アル-シシ大統領はフセインの息子だった!  *第六章「取引における盛衰」 ・エジプト5000年の輸出品パピルス・冬の時代・ヨレニウム(よれたミレニウム)・注文はとぎれたが、そこに信頼は残った!・やったぜ マグディー  *第七章「空白の10 年とニコシア展望台」 ・キブロスから望む10年・2003年イラク戦争が遺したもの・サブプライム問題から世界金融危機へ・ギリシャ危機・金融危機とアラブの春・シリア内戦を乗っ取ったプレイヤー達の素顔・キプロスを取り巻く地政学の荒波  *第八章「マグディとの再会」 ・2013年夏キプロス・「元気か!」・マグディは語った「何処にシリア人の気持があるんだ」・「モスリムの真髄はモデレイト(中庸)なんだよ」「俺にはそれに関して一切の文句など無い」  *第九章「カリニキタ(おやすみ)」 ・2018年1月ニコシアで彼の訃報に接する・晩年の彼の面影を追って・マクディという男の生き方・キプロスの風となる  *第十章「アディショナルタイム【地中海の方舟】」 ・2018年5月 墓参・脆さを知る者が持つ慈愛 キプロス・キプロスのピズマターリス(頑固野郎)  *おわりに  



ログインしませんか?

「気になる!」ボタンをクリックすると気になる出店者を記録できます。
「気になる!」ボタンを使えるようにするにはログインしてください。

同じ出店者のアイテムもどうぞ

ティー・茶・チャイ    〜ティーロード漂流〜国境を忘れた国    〜ギリシャ国境から見える日本〜民俗文化と風土の匂い   〜ギリシャから中近東・インドへ至る陸路的風土論〜知られざるギリシャ   〜 ギリシャ人はそんなに働かないのか〜ニコシア発外伝      〜シリア西方200 キロ〜モンテカイロ     〜キプロス香水瓶の館〜