――《マリアの子宮》。
それが、この施設の通称だ。
規格化された躰をつくり、
目的に応じた条件付けを施し、配給する。
必要とされるところへ、必要とされるものだけ。
わたしたちは出荷されていく。
産声をあげることなく、どこまでも静かに。
【試し読み】
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=8840164
【あらすじ】
資源に乏しく、子供が生まれず、老人ばかり増えた半島の国で、
ヒトは、ヒトを、養殖しはじめた。
試験管の中で育てられ、十代半ばの躰になったら出荷される少年少女たち。
自我を消され、意志も封じられた彼らは《オルタナ》と呼ばれ、
その躰は公共の資源(リソース)として消費されていく。
需要を満たすために。必要とされるために。
或る躰は労働用に、或る躰は愛玩用に、そして、或る躰は――
ぼくの命は、正しいですか?
ひとりの研究員と、彼に関わった人々と、《オルタナ》たちの記録として綴った、短編連作風ディストピアSF小説です。
★一部ですが、流血、同性愛(BL/GL)、性描写を含みます。
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