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聞かせてくれ、命の調べを

  • Eホール(1F) | B-21 (小説|エンタメ・大衆小説)
  • きかせてくれ いのちのしらべを
  • 如月恭介
  • 書籍|A5
  • 200円
  • 遥か悠久の時を超え、妖幻なる神話の世界が、今よみがえる

    生きる希望を失ったひとりの青年、自ら命を絶ったはずの彼は、ある者たちによって再びこの世に蘇る。神々の思惑により人類の運命が翻弄される中、青年は失ってしまった”大切なあるもの”を模索し続ける。そしてようやく彼がそれを見つけたとき……
    神々たちの争いに巻き込まれた一人の青年を巡って繰り広げられる、壮大で壮絶なファンタジーロマン。

    【物語の背景(神話)と概要

    ■人類の創造主
     アヌンナキ――この言葉を聞かれたことはあるだろうか? 古代シュメールやアッカドの神話に登場する神々の総称である。そしてその頂点に君臨する神が、かの有名なアヌである。彼らアヌンナキはまた、人類の創造主でもあるのだ。

    ■労働力としての人類
     人類を創造したのは、アヌンナキの中の一人の神、エンキとされる。そして大洪水から人類を守ったのも、また彼である。その彼が人類を創造した理由、それは労働力の確保であった。異星『ニビル』からこの地球にやってきたアヌンナキたちの目的、それは鉱物資源の確保であった。最初は自ら汗を流していた彼らも、その過酷な労働に音をあげ始める。そこでエンキが目を付けたのが、地上を駆け回る下等な霊長類であった。

    ■遺伝子操作
     エンキによる遺伝子操作により、下等な霊長類から人類が誕生した。そして人類は神々のために汗を流し、アフリカの地で鉱物資源の採取に勤しんだ。しかし当初の人類には繁殖能力はなく、都度、霊長類への遺伝子操作により人類が創造されていた。これではあまりにも効率が悪い。そこでエンキは、禁断の手に打って出る。人類に、生殖能力を授けたのである。これが旧約聖書に書かれた、「エデンの知恵の樹の実」である。それを食べたイヴが裸を恥じるようになるという記述は、すなわち、人類が生殖能力を得たことの比喩表現に他ならないのだ。

    ■混血
     古代神話に頻繁に登場するのが、この「混血」である。言うまでもなくそれは「人類」と「神々」との混血である。古代史に名を残す王の多くも、この混血であった。彼ら混血は、神の特徴――すなわち卓越した頭脳に運動能力、そして人類をはるかに凌駕する寿命を誇っていた。ネフィリムと呼ばれたその混血たちは増え続け、この地は彼らであふれ返った。美しい人間の娘たちに現を抜かした神々が、その精子をだらしなくまき散らした結果である。そして神々とその能力に大差のないネフィリムたちは、次第に神々に抗うようになる。いよいよ手に負えなくなった神々は、あることを画策する。大洪水である。この地からネフィリムを一掃するのが、その目的であった。そしてそれ以来、神々は人類の前から忽然とその姿を消した。

    ■もしも
     では、神々はどこへ消えてしまったのか? 故郷の星、ニビルへ帰ってしまったのか? そうかもしれない。しかしもし彼らが未だにこの地に残っていたとしたら……

    ■聞かせてくれ、命の調べを
     本著は、その「もしも」が現実であったことを前提とした物語である。アヌンナキたちは、未だにこの地上に残っていた。そして際限なく増え続け、貴重な資源を枯渇に追いやろうとしている人類に、いよいよ我慢ならなくなった。
     しかし。彼だけはそうは思っていなかった。人類の生みの親、そしてかつて洪水から人類を救った神、そう、エンキである。物語は、そのエンキがアヌンナキたちと戦うために、一人の戦士を生み出すことから始まる。人間社会に愛想をつかし、自らの命を絶った一人の青年。エンキの手によって冷酷な戦士として甦った青年が、想像を絶するほどに奇怪で、そして壮大なドラマに巻き込まれていく。そして彼は、一度は枯れ果てたその心に、ある懐かしい調べを奏で始める――

    著者インタビュー

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