こちらのアイテムは2015/5/4(月)開催・第二十回文学フリマ東京にて入手できます。
くわしくは第二十回文学フリマ東京公式Webサイトをご覧ください。(入場無料!)

刺青の秘密

  • Eホール(1F) | A-07〜08 (小説|純文学)→配置図(eventmesh)
  • しせいのひみつ
  • 少女地獄第九階層
  • 書籍|A5
  • 200円
  • 少女地獄第九階層の三作目。
    頁数は52頁と非常に薄いのだが、殊に七谷・森がかなりの傑作を書いている。

    作数が多いので代表作のみを紹介しよう。

    「ツナグ」……小里郁(七谷の別名義)作

    簡単に紹介するとマホコという女性が恋人であるミノーさんにタトゥーシールを張って貰う話。
    作中で起きていることは非常に他愛のない日常でしかないのだが、それをこれだけ濃密に、
    語り切っている辺りは心理描写を得意とする彼女の真骨頂であると言えるだろう。

    『っぱ』……森久里作

    河童が『か』の字を失って『っぱ』になってしまうという、言葉遊びの究極系。
    しかし、これは単なる言葉遊び的実験小説などではない。
    現実に落し込んでみれば、『職を失った人間はどうなる?』という問題について切実に、
    深く深く哲学して行く一つの小規模な、それが故に普遍的な、哲学小説である。

    「疑似海底十メートルより愛を込めて」……七谷はるか作

    振られた女性が傷心旅行に水族館に行く話である。
    日常の中にありふれている大事件、七谷女史の作品はそれを実に鮮やかに描く。
    この作品も長さはさしてないが、起きている事象は細やかに、喚起される心は濃やかに、
    さながら砂糖細工のような印象さえも抱かせる、そんな日常のワンシーンである。


    これら三作がこの本の『柱』となって支えている。
    また、風合と奈秤も書いているので、少女地獄第九階層全体を知るのに丁度いい小冊子。

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