─── ねえ知ってる?札幌には魔法がある。札幌で暮らす人々と小さな魔法。
ありふれているけれどきらきらした日常を描く、微ファンタジー短編小説6篇を収録。
創作堂 童心円 記念すべき第1冊目。
〈収録作品〉
・オレンジのオアシス
・定期試験とカードゲーム
・児童書と針山
・名前探し同盟
・ひかりがつむぐ城
・ミステリー小説紛失事件
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〈作品あらすじ紹介〉
①オレンジのオアシス / 蘇芳ぽかり 札幌で、数多の忙しない街で、 生きている全ての人へ ───。 わたしに朝を運んでくるバイト店員のニイヤマくん、じっくり時間をかけて商品を選ぶいつもの会社員、わたしの中を循環していくたくさんの人々。
色んなことに悩みながら、彼らは街へと出ていく。
「コンビニの中なら、迷うことが許される気がする」
とあるコンビニを語り手に、今日も頑張る人たちを描く応援小説。
この祈りが、たくさんの人に届きますように。
②定期試験とカードゲーム / 唐梨子 全勉強屋に送る、勉強青春物語。
苺谷静紅は、中学二年生だ。
今日も彼女は机に向かう。学校で、それから家で。─── 迫りくるテストに向かって。
勉強、勉強、進学、それから勉強。
当たり前にある、何の変哲もない、「敷かれたレール」─── 果たして、そうだろうか?
それは、意外と力のいることで、思ったよりも誇れることであろう。
レールの上を、手漕ぎのトロッコで爆走しろ。
③児童書と針山 / 唐梨子 ドラマチックなことがなくたって、 毎日はこんなに楽しい。 小学校教諭を退職して数年になる矢都田徳朗には、現役のころから変わらずの趣味がある。児童書を読むことだ。 今日も、彼は書店に、古書店に、それから図書館に通う。
児童書は、児童でなくても面白い。
今の子供たちは、どんな夢を持っているだろう。どんな憧れを持っているだろう。
日々の会話や、暮らしの中のちょっとした楽しみが今日も積み重なる。
④名前探し同盟 / 蘇芳ぽかり 顔なんていらない。ただ名前がほしい。
そういう同盟を組んだのだ。 コント師を目指す江戸一志と、女優を目指す谷口真春。
同じ演劇部という繋がりしかなかった2人は、いつからか「同盟」という言葉をもとに関係を深めていく。
不安で眠れない夜、報われない努力、いつか必ずと誓った夢。
─── 向けられた好意にはどうやって答えたらいいのだろう。あたしの手はあの人の手を温められるんだろうか。
夜の公園に透明な雨が降ったとき、2人の時間が動き出す。
⑤ひかりがつむぐ城 / 蘇芳ぽかり 「光が力持ってても、持ってなくても、
光は光だし、兄ちゃんは光の味方だからな」
両親が忙しく働いている家庭で、支え合って暮らしている三兄弟。
仲良しな3人だけれど、それぞれが抱えている思いは単純じゃない。そして、末っ子の光は不思議な力を持っていて……。
─── 海、凪、光。三兄弟そろえば最強だ。
進路をめぐって揺れる凪の心、恋を前に立ち止まる海の想い。
光にはまだうまく理解できないことも多いけれど、自分にできる小さな魔法で兄たちの背中をそっと押そうとする。
⑥ミステリー小説紛失事件 / 唐梨子 消えた図書館の本を巡る!
なんちゃってミステリー事件簿。
2026年1月某日。
クラスの子が借りていた本が突如として消えた。
待てど探せど見つからない本、同僚の証言、そして背後にうごめく子供たちの影。
一体、本は誰の手に─── 。
そして、この事件の真相やいかに ───!?
竹中真由美教員よ、謎を解き明かせ!
[A6 / 314ページ / 700円]