夜と朝の境界に残る光。雪の底に沈んだ違和。観測し続ける者たちの視線だけが、静かに世界の輪郭をなぞっていく。
警察小説『薄明の線』、冬山怪異譚『冬の底』を収録。
鑑識、刑事、検察。制度の内側で現象を見続ける者たちと、白く閉ざされた山の奥で進行する異変。どちらの物語も、感情や結論を語るのではなく、光、温度、音、沈黙によって世界を描き出します。
冷たい空気の中に、説明できない感触だけが残り続ける二篇です。
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