旅行業者で働く藤元一生は、すべてに不満を抱いていた。それは職場の人間にも、大学時代の友人に対しても、同棲している彼女に対しても。ただ、一人ゲレンデでスノーボードをする時だけは、そんな暗雲を取り払った。
ある日、修学旅行の打ち合わせに来た学校で、中学時代の同級生・柚希と再会する。彼女との再会がもたらすのは雪原のごとき冷たさか、あるいは眩しさか。
大切な友人を失った翌年の夏、彼の父親から手紙が届いた。
一度は忘れようとしたその便りに導かれ、脩二は明原雄平が終生愛した故郷を訪ねる。そこで出会うのは、時代に取り残され褪せていく街並み、雄平の幼馴染である希未、脩二の知らない彼らだけの思い出――。
あまねく人が作り出す〝物語〟の深層に迫る一篇。
オカルト、超常現象にのめり込む謎の女・宇垣紗栄子。
口を開けば怪しいことばかり話す彼女の魅力に振り回された、ある男の話。
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