水の上に白い花が咲いている。透き通る花弁の蒼褪めた睡蓮。……いや、正確には花ではない。それは、ひとつの人間の顔だった。
水辺に佇む合唱団の美青年に水妖の幻を視た作家の「私」。
その日から、「私」は数々の夢を見るようになる。それは、己の過去へと繋がっていて……
隠された悲劇、後ろ暗い美への渇望、幾重にも重なる面影のアンドロギュノス。
その先にある破滅は、甘美。
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