貝のふた
- ぬ-04 (小説|ファンタジー・幻想文学)
- かいのふた
- 織月なでこ
- 書籍|B6
- 72ページ
- 500円
- 2026/9/3(木)発行
- これは、ある種日記のように残る、言葉の切れ端ちゃん。
日常の中でふと考えた6つのこと
◯泳ぐ ◯言葉 ◯更に、言葉 ◯絵を描くこと ◯本を作る、ということ ◯音楽
を綴った、糸綴じエッセイ本。
☆2026年9月、文学フリマ大阪14にて初頒布。
(以下、試し読み)
◯更に、言葉
言葉は「葉っぱ」である。
私はそう思っている。
「葉っぱ」だから当然、姿形が全部違う。
大きさも、手触りも、目に写ったときの印象も。
さらさらとした、やわらかさ。
パリパリと、好みで千切れるようなあっさり感。
チクチクと、何処か刺さってくるような鋭さ。
今の時代、紙に書く文字だけに留まらず、LINEやX、Instagramなど、多くのSNS上の画面で「葉っぱ」が流れてくる。 私も、手軽なものとして普段から使っているし、特にいいな、と思ったものはお気に入りとして保存し、後からいつでも見返せる機能もあるから便利だ。
とはいえ、それも良し悪し。 一度見聞きしたものは、自分のなかで「出会わなかった」ことにはできないから。
見たくないのに、流れてきて、見てしまった。 音量を小さくしていたのに、再生するとそれよりも大きく聞こえて、びっくりしてしまう。
もう疎遠になって、やり取りのない相手とのメッセージを削除しようと思っていたら、画面の操作で過去の暗いメッセージをずらーっと見てしまったり。
あふれかえった「葉っぱ」は、海のように大きな群れとなって、ひとつひとつを区別することがとても困難なのだ。
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