こちらのアイテムは2026/9/13(日)開催・文学フリマ大阪14にて入手できます。
くわしくは文学フリマ大阪14公式Webサイトをご覧ください。(入場無料!)

僕は馬券よりも人生に賭けたい

  • し-48 (ノンフィクション|エッセイ・随筆・体験記)
  • ぼくはばけんよりもじんせいにかけたい
  • 渡辺沈没
  • 書籍|その他
  • 144ページ
  • 1,500円
  • https://note.com/4books/n/ne2…
  • 2026/9/13(日)発行
  • 渡辺沈没、衝撃のデビューエッセイ!
    「振り返れば、壊れていなかったことがありません。」

    本のそばにはいいことがあり、本のそばにはいい出会いがあった──

     この世には書かざる得ない文章がある。この世には出さざる得ない本がある。書かなければ次の一歩が踏み出せない。新たな人生を迎えられない。

    取次、出版社、出版システム会社と本のそばに寄り添って生きてきた著者が、自身のささやかな人生を振り返り、その中の句読点を綴る随筆集。

    四六判変形並製

    まえがき

    吾輩は渡辺沈没である。本名は渡辺佑一である。まだ沈没はしていない。

    沈没という名前がどこで生まれたかは、とんと見当がつく。何でも京都の薄暗い酒場で、四人の男がゲラゲラと笑っていたことだけは記憶している。

    50歳を目前にして、私はダメな人間なのであった。毎晩どうしても飲み歩いてしまうのだ。しかも週末には競馬もやらずにはおれないのだ。

    しかし私も何者かになりたい、という想いがないわけではない。いや、以前は何者かだったと思えたときもあったのだ。出版業界の片隅で働きはじめて四半世紀、私はいつから何者でなくなったのか? そもそも本当に何者かだったのか?

    ところで酒場にいた四人の男は、「4B」と名乗っている。本の近くで働き、本の話をしていたある日、「渡辺も何かを書くべきだ」という話になった。ふざけたような筆名も書名も、私の50歳の誕生日を原稿締切日とすることも、そのときに決まった。

    もしこれを書き終えることができなければ、私は本当に何者でもないただのダメ人間となり、その人生はどうやら沈没してしまうようであった。ゲラゲラと笑うその裏で、その実、震える思いがした。

    かくして吾輩は、渡辺沈没を自分の名前と極めることにしたのである。

    ※注 本書は時折競馬の話題が出ますが、競馬エッセイではありません。


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