男装の舞台俳優を目指す大学生・サクは、
美しいモデル・キリエに恋をした。
けれど、キリエには多重人格という秘密があった。
キリエの元恋人と自分が似ていることをきっかけに、
新たな人格が生まれてしまう。
キリエを支えたい。
それなのに、目の前にいる彼女が「自分の愛したキリエ」なのか、
わからなくなることがある。
モデルとして輝いていた過去を持ちながら、
病によって仕事を失ったキリエ。
もう一度、ステージに立ちたい。
その願いを抱きながら、
自分自身さえ思うようにできない現実に、
キリエは少しずつ追い詰められていく。
愛する人が、自分の知らない誰かになってしまったとき。
それでもサクは、
キリエを愛することをやめられなかった。
これは、ひとりの女性を愛することと、
ひとりの女性を「理解する」ことの間で揺れる、
恋と再生の物語。