日常のどこかに必ずある、ほんの一瞬の揺れ。
踏切の前で名前を呼ぶ勇気、初めての部屋の静けさ、通勤電車の圧迫、
胸の奥で跳ねる鼓動、触れない距離、言えなかった一言。
そんな“人生の一拍”を切り取り、そのままの温度で読者の胸にそっと置く短編集。
「パパ記念日」「親友」「琥珀の雫」「横断歩道」「誤送信」など、誰もが経験したことのある瞬間が、静かに、確かに息づいている。
日常の中にある“言葉にならない揺れ”を、できるだけそのままの温度で残したいと考えました。
「踏み出す前の半歩、触れない距離、言えなかった一言。そのわずかな差分が、私たちを今日の私たちにしている。」(あとがきより)
大きな事件ではなく、“胸の奥でふと跳ねた鼓動”を描くこと。
それが One-Cut-Story の核であり、本作のすべての物語を貫く思想となっています。