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剣旋輪 〜武家の三男は古代ギリシアの記憶を持つようです〜

  • え-49 (小説|エンタメ・大衆小説)
  • けんせんりん
  • 林草多
  • 書籍|文庫判(A6)
  • 425ページ
  • 1,000円
  • 2024/2/25(日)発行

  • ーーあらすじーー
    戦国時代の小国、武家の三男として生れた〝 灯火(ほのか) 〟は武芸がからっきし。 自信を失っていた彼の目に飛び込んできたのは、数千を超える銀甲冑の軍団だった。 古代ギリシアと戦国時代、ふたつの時代を行き来することで明かされた宿命とは――。

    ーー試し読みーー

    この展開を、すべて見切っていたのか。

    「・・・灯火(ほのか)。そち、なぜ越周が勝つと言ったのだ」

    灯火は瞳を揺らし戸惑いの表情を見せた。しばらく押し黙っていたが、逃げられぬと悟ったのか重い口を開く。

    「馬です。赤軍の馬は背が高く足が長いです。乗っている武士も軽装で弓しか持っていませんでした。足元の田は水入り前でまだ乾いています。畦(あぜ)の高さも低く赤の馬ならば乗り越えられます」

    戦(いくさ)を見たことのない童(わらべ)が、あの一瞬でそこまで戦局を予想し、判断ができるだろうか。佳政はその可能性を到底受け入れることが出来なかった。しかし、普段物申さない灯火が、どこか確信を持って予言した結末を見事に的中させた。まぐれ、か。それとも天佑(てんゆう)を持つのか。

    「灯火(ほのか)・・。お前、いったい――」




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