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人魚姫の末裔

  • D-38 (小説|BL)
  • にんぎょひめのまつえい
  • きよにゃ
  • 書籍|A5
  • 216ページ
  • 600円
  • http://kiyonya.xii.jp/offline…
  • 2015/5/17(日)発行
  • 「これは学術的興味だ。ご協力願いたい、ピート王子」


    人魚のピートは、姉の婚約者フェルナンドに無理やり体を奪われ憤る。
    だが、ピートの為に命を賭ける彼を見て、心が動きはじめる。
    やがてフェルナンドの元に身を寄せるピートだが、姉との関係を思い悩み、幼い姿になってしまう。
    ピートは元の姿に戻れるのか。姉との関係に決着は付くのか。

    【強引王子×ツンデレ人魚】
    ・西洋中世風ファンタジーBL。(R18)
    ・別冊・番外編集付き(20P)。

    【サンプル】


    「沢山本がある!」
     ピートはフェルナンド王子の部屋へ招かれた。
     人間の書いた本が、部屋の二面を埋めているのを見ると、落ち込んだ気分がぱっと明るくなった。
     レイシアにヒトの書いた書物が入って来たのは、ここ百年あまりだ。
     遭難した人間を人魚がアルディバルドに送り届けて以来、貿易が行われるようになった。
     人魚のものよりも簡易で分かりやすい文字は、すぐにレイシアの標準になった。
     だが人魚の本の数はさほど多くなく、ピートは知識欲を持て余していた。
     珍しい装丁の書物を見付け、読みはじめたピートにフェルナンドの声がかかる。
    「好きな本を持って帰っていいよ。さっきの詫びだ」
    「ありがとうございます」
    「礼はいらない。私たちは兄弟になるのだからね」
     ──兄弟。
     ピートは、本とフェルナンドを見比べる。
    「父が人魚に憧れていてね。ここにも何冊か人魚を研究した本がある。本物の人魚であるきみから見たら、また違った意見が聞けそうだね」
     ピートは近くにあった文献を手に取り、頁を捲った。しばらく読み進め、人魚の研究はほぼ憶測を出ていないことに気付く。
    「ええ。例えば、ここに人魚の男の種について書かれていますが、事実ではありません。人魚の種はピンク色です」
     本棚に本を戻して返事をする。
     その時、フェルナンドの眉がピクリと上がった。
    「へえ……。興味深いな……」
     フェルナンドが腕を組み、ピートを珍しそうにみつめる。
     次の瞬間、ピートは体に違和感を感じた。フェルナンドが近付いたので後ずさろうとしたが、体がしびれて動かなかったのだ。
    「っ体がっ……フェルナンド王子……っ!?」
     フェルナンドは身動きのとれなくなったピートを眺め、ひとり言のようにつぶやいた。
    「しびれ薬が効いてきたかな……」
    「あ、あ……っ」
     フェルナンドが自分を陥れた。
     ピートが現実を受け入れられないでいる一瞬の隙に、フェルナンドが目の前に来た。フェルナンドの方が背が高いため、ピートの顔に影がかかり視界が暗くなる。
    「人魚の種を、この目で見てみたい。はじめは真珠の涙を流してもらおうと思っていたけど、気が変わった。……これは学術的興味だ。ご協力願いたい、ピート王子」

    【長めのお試し読みはこちら。】






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