【あらすじ】
「今日も、私の抜け殻は、正しく仕事をこなしている」
双子の巫女に支えられた国があった。
死刑執行と安楽死を担う《浄めの巫女》と、
生贄として霊峰に身を捧げる《鎮めの巫女》。
「平和」に整えられた「神聖」な国。
だが、いつしか人々のあいだに、或る特殊な薬が蔓延してゆく。
認知機能はそのままに、感情だけを麻痺させる、その薬は、
ひとりの青年の願いが創り出したものだった。
「咲けないのなら、芽吹きたくなんてなかった」
信仰に束ねられた国で、
《神様》に抗おうとした少女たちと、
《かみさま》から逃れようとした少年たちの、
滅びゆく心が綴る和風SF小説です。
★一部ですが、流血、同性愛(BL)、性描写を含みます。
【試し読み】