新人類(Neo Human
Being)――。それはある国立研究機関によって生み出された生物兵器であり、その被験体となるのは行き場を失った若者たちだった。彼らはヒトの姿をしているが、体内に植えつけられた特殊な細胞を覚醒させることで超人的な力を発揮する。N.H.B(Neo
Human Being)の一人である皇穂稀(スメラギ
ホマレ)――。体内にライオンのDNAを宿し、鋭い爪と圧倒的なスピードとパワーを持ち合わせる。彼女もまた不本意に生物兵器となってしまった身だった。しかし、研究所に拘束され1年が経とうとしていたとき、彼女に脱出するチャンスが訪れる。果たして穂稀は無事に研究所から抜け出すことができるのか。できたとして、冷たい現代社会でヒトとして生きていくことができるのか。社会の闇と「生」の意味に焦点を当てた、バイオ系バトルアクションSF小説。