こちらのアイテムは2026/1/18(日)開催・文学フリマ京都10にて入手できます。
くわしくは文学フリマ京都10公式Webサイトをご覧ください。(入場無料!)

富来祭 羽織と時計 加能作次郎小品集

  • 3F 第三展示場 | か-28 (評論・研究|文芸批評)
  • とぎまつり はおりととけい かのうさくじろうしょうひんしゅう
  • 杉原米和
  • 書籍|新書判
  • 196ページ
  • 1,800円
  • https://www.hanmoto.com/bd/is…
  • 2026/1/13(火)発行
  • 加能作次郎とは、何者か?

    明治の終わりから大正、昭和初期に活躍した石川県・能登出身の自然主義作家。 2歳で母を失い、13歳で故郷を出奔し京都へ。苦学の末、東京の文壇に25歳でデビューする。菊池寛、芥川龍之介、宇野浩二、久米正雄、広津和郎らと同時代に人気作家として、新聞・雑誌に多くの連載をもち好評を博した。能登出身の藤澤清造と同じく「私小説」的な作品を残しているが、藤澤が破壊的だとすれば、加能はあくまでも抑制的で温かで「時めかない」(広津和郎による)作家である。また同じ石川県出身の後輩・室生犀星や島田清次郎と交流があり、引き立てていた。 20世紀後半以降は、ほぼ忘れられた作家だったが、「恭三の父」「羽織と時計」「母」「乳の匂ひ」などの作品により、再発見・再評価されつつある。 小説家・フランス文学者の山田稔氏はエッセイ「富来」(『マビヨン通りの店』所収)で、「なかでも「乳の匂ひ」は、こんな傑作がまだ残っていたのかと、発見者の幸せを味わった」と記している。そして「加能の作品が若い人たちにも読まれるようになればいいと願って」いるとも。
    ※加能作次郎の作品集は、2007年に講談社文芸文庫(荒川洋治編)で刊行されましたが、現在、書店で新本として入手できるのは、りょうゆう出版の2冊のみです。

    <以下は、本の解説文です。>
    大正から昭和時代にかけて活躍した自然主義作家・加能作次郎を再発見する作品集です。『恭三の父 父の匂ひ 加能作次郎秀作集』(既刊)に続く、2冊目となります。
    「小品集」とした本書では、父、母、継母、妻との交流と葛藤、能登の自然と風俗、海と共に生きる生活を描いた佳作を収録しています。
    故郷の夏祭りを妻と共に回想する「富来祭」、昔話を語る姿を通して継母を描く「母」、米を炊くための釜の購入を巡る妻とのいさかいをユーモアで包みながら語る「釜」、能登から上京したなんとも素朴で愛らしい義祖母を描く「祖母」、大学入試共通テストにも出題された若き作家の自己省察が現代の若い人にも通じそうな「羽織と時計」、能登の海の厳しさを童話にした「少年と海」(「赤い鳥」所収)など、10作品をとおして作家・加能作次郎の魅力を伝えます。

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