こちらのアイテムは2026/1/18(日)開催・文学フリマ京都10にて入手できます。
くわしくは文学フリマ京都10公式Webサイトをご覧ください。(入場無料!)

walking postcard vol.12

  • 1F 第二展示場 | B-21 (小説|ファンタジー・幻想文学)
  • うぉーきんぐぽすとかーど
  • 風野湊
  • 書籍|A5
  • 72ページ
  • 600円
  • 2025/11/23(日)発行
  • 【もう少しだけ軽やかに、もう少しだけ緩やかに。】

    【個人連載雑誌 / 第12号 / A5 / オンデマンドフルカラー表紙 / 72P / 小部数・再版予定なし】

    『walking postcard』は、呼吸書房が2018年11月から発行している小さな雑誌です。
    書き手はひとまず私ひとり。一冊の本にまとまる前の、小説や旅行記、短編や掌編、散文、詩、独り言などなどを、旅先から送る便りのように、気の向くままに、自由に、お届けできたらと思っています。

    ====================================

    the letter from "rain forest" — 遠い未来からの手紙 —

    現在執筆中の長編『すべての木陰に歌を』から、第一部「彼女について」を先行掲載します。
    本当は2025年中に刊行したかったのですが、もうすこし時間が掛かりそうなので……申し訳ない。現在は第三部の終盤を執筆中です。

    『すべての樹木は光』の続編となる『すべての木陰に歌を』は、樹木に変えられてから127年後、魔法が解けて人間に戻ったユハの物語です。 分量はおよそ37000字、物語全体の三分の一ほど。彼女が辿りついた遠い未来の風景を、どうぞお楽しみください。 そして、どうかユハの物語を最後まで見届けて頂けますように。

     赤い足跡はまっすぐに森を貫き、どこまでも、どこまでも続いた。木漏れ日にきらめく鮮血のように艶やかでありながら、彼女の素足に踏まれても擦れず、滲まず、肌を汚しもしない。その歩幅は広く、枝葉や板根に行手を塞がれようとも、ただ先へと進んでゆく。時折、転んだような形跡があった。形の崩れた足跡と、赤い手形。地面に手をつき、跳ね起きて、また駆けていったのだろう。誰かが。どこかへ。
    「どこに行くの?」
     何かが彼女に声を掛けた。彼女は立ち止まらなかった。言葉を失った者にとって、その声は、鳥の囀りや、蛙の輪唱と同じものでしかなかった。木陰に双眼が光り、歩きつづける娘を目で追った。

     ====================================

    本誌に掲載する文章たちは、いずれも「途上」のものです。いつか単行本の中であなたに再会する日には、まったく違う形になっているかもしれませんし、まったく同じかもしれません。
    そんな変化も含めて、この新しい便りが、楽しんでいただけることを願っています。

ログインしませんか?

「気になる!」ボタンをクリックすると気になる出店者を記録できます。
「気になる!」ボタンを使えるようにするにはログインしてください。

同じ出店者のアイテムもどうぞ

walking postcard vol.12本を片手に植物園 vol.1 Tokyo十一月の春の庭すべての樹木は光竜の花嫁 新装版永遠の不在をめぐる青と茜と砂漠の国

「気になる!」集計データをもとに表示しています。