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レッドブラックホワイト

  • お-44 (小説|ファンタジー・幻想文学)
  • れっどぶらっくほわいと
  • 六神
  • 書籍|文庫判(A6)
  • 416ページ
  • 1,300円
  • https://www.pixiv.net/novel/s…
  • 2022/9/18(日)発行
  • 架空の大陸ユージンで機兵回収屋を営む三人組が大陸の謎に迫ります。
    キーン=赤髪に褐色の肌をした青年。
    グロリア=黒髪の女性。
    ティエン=白髪をした少女。


    RED BLACK WHITE
    第一話「はぐれ機兵」


     足もとの石がつま先に触れ、転がった。
     キーンはそれを意識には入れていたが、視野には入れない。

     もっと強大な危機が迫っていからだ。

     ずしり、と重い音がして、それは尖った足先を地面に埋める。眼前には馬車ほどの大きさをした金属の虫のようなものが立ちはだかっていた。
     幸いなことに、周囲は砂地でやわらかいため、刃物状になった足先が沈むらしく動きが阻害されていた。けれど前方と身体の横に配置された四つの目が常にキーンの動きを追っている。
     そんなに見たところで大して面白くもないぞ、とこぼしたところで機械仕掛けの存在には通じない。こちらの髪が赤くても、肌が褐色でも関係ない。年齢も性別も判別できているのかどうかだ。
     顔を上げ、陽光を思わせる黄金色の瞳で相手を正面から見据える。表情を引き締めるも顔つきには幼さが残り、身体も成人にはまだ遠い。
     それでも吐き出す息には落ち着きがあった。

    「……シュギョク型、か」

     覚えている限りの知識を想起する。大型の偵察型兵器で、主に戦端が開かれた直後の突撃用か、定められた範囲内を周回し、索敵内に入った存在を攻撃する役割を担っている。
     今回は後者で、シュギョクの背後にある岩山を、そこをくりぬいて作られた基地へ近づく存在を警戒、もしくは排除するのが役目だ。

     ただしその基地はかなり古く、二年前に終結したクアール武装蜂起以降に閉鎖された。
     公的にはすでに存在しないものとされている基地だが、放棄の際に担当の方術士が術式を解体しなかったのか、何らかの条件が重なって動き出したのか、今も警備兵が徘徊している。
     ぎちり、と鈍い音をさせながらシュギョクは六本足のうち、前肢の二本を掲げる。
     身を低くし、キーンは相手の動きを見定めようとにらんだ。この型と戦うのは何もこれが初めてではない。大きい身体で突進し、前肢を振り回すのが厄介だが挙動が大きいので避けるのはそう難しくない。
     うなりを上げて振り下ろされる前肢を飛び退って避ける。目標に当たらなかったシュギョクの腕は岩に突き刺さり、あっけなく砕け散った。

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