――たった一度きりの約束、それは希望という名のなにか。
栄えある騎士の国、イルナシオン。
貧しい平民の家に生まれたデュケイは、剣の才能だけを頼りに騎士位を得ようと努力を積み重ねていた。
友人のシャルロッテの紹介で高名な騎士アーソのもとへ弟子入りしたデュケイは、アーソの姪のルネと出会う。剣が生きるための手段でしかないデュケイは、強さを求めて騎士を志すルネとの考えの差異に戸惑うが、その凛とした姿勢に次第に心惹かれていく。
シャルロッテやルネらとともに誇り高い騎士たらんとするデュケイの前に立ち塞がる、騎士制度の腐敗、旧態依然とした身分制度、政治の混乱。
ままならぬ現実に翻弄されつつも自らの騎士道を貫こうとデュケイたちはもがくが、その非力さを嘲笑うかのように、内乱の気配が兆していた。
騎士である意味、力を持つ意味、剣を使う目的と手段――斜陽の国に生きる、騎士たちの物語。
暗くて重くてどシリアス、地の文みっちりの長編ファンタジー。
全年齢対象ではありますが、一部に流血、暴力、残酷表現がございます。
◆
カクヨムで全文を公開しています。
◆これまでに頂いた感想は
こちら にまとめています(ツイッターモーメント/ネタバレなし)