華子がいた日々
- D-43 (小説|純文学)
- はなこがいたひび
- 和田 育子
- 書籍|文庫判(A6)
- 96ページ
- 1,000円
- https://note.com/1953fukumaru…
- 2026/4/1(水)発行
- 見送る役目は、なぜかいつも私に回ってきた。父の最期、そして二十数年後の母。山場を越えた直後、私は犬を迎えてしまう。黒いスタンダードプードルの仔犬。名前を迫られた瞬間、「中華の華!」と声がハモり、華子が家に来る。二人と一匹、女ばかりの生活。早朝五時の庭から始まる毎日、体が大きくなるにつれ必要になる訓練、揺れる「正しさ」と判断。空の巣になっていく家の気配のなかで、華子の体温は、過去でも未来でもなく“今”を連れてくる。喪失と暮らしがゆっくり折り重なり、やがて言葉は「さよなら、また会おう」へ、そして「ありがとう」へ向かう。
