異学文化サークルへようこそ1
- け-42 (小説|純文学)
- いがくぶんかさーくるへようこそ
- 切明川準
- 書籍|文庫判(A6)
- 204ページ
- 800円
- 飲みサーは世界の裏側とつながっている
大学二年の夏。新庄雅人は飲み会と課題とに追われる平凡な日々を送っていたはずだった。サークル仲間・渚の部屋で起きた、見知らぬネックレスが現れては消えるという不可解な出来事。戸惑う雅人の前に、謎の女性・下河辺みつきが現れる。
「少年、何か変なことに巻き込まれているだろう?」
その一言をきっかけに、雅人は異学サークルと呼ばれる、常識の外側で蠢く世界へと足を踏み入れることになる。
友情と恋心、そして怪異が交錯する大学青春怪奇譚、開幕。
【冒頭試し読み】
世界を知った気でいたのはまだ幼かったから。高校までは学校と塾とが世の大きな部分を占めていた。大学に上がりそこにバイト先が加わったし、望めば好きにどこまででも行けるのだということを肌で知った。遅刻さえなければ夜更かししてゲームをしても良い。そもそも単位が足れば出席さえも任意だ。自由を得た。ご飯はいつ摂っても良い。しかし自身の裁量であがないきれない分野があり、そこも含めて世界なのだと新庄雅人はやっと気がついた。
眼前でわななく異形の化け物と対峙しみつきさんは言い放つ。
「少年、ちょっとコンビニ行ってビール買って来い。な、ダッシュ」
