テンセン タメンタイギャラリー鶴見町ラボ記録集 vol.3
- う-35 (評論・研究|美術)
- てんせん ためんたいぎゃらりーつるみちょうらぼきろくしゅう vol.3
- 山本 功(編)
- 書籍|A5
- 140ページ
- 1,650円
- https://tamentai.co.jp/2023/1…
- 2023/12/25(月)発行
目次
- はじめに
- 山本功 「美術だからこその価値創出と、空間へのフォーカス」
- AKO DOI「 TAKARABAKO」(2023年2-3月)
- 中塚文菜 「歩くこと・つくること・広がること」
- 山本功 「喜びは白日に晒したほうがよい」
- 大石彩加「やわらかな波間を泳いだら」(2023 年3-4 月)
- フリードリッヒ・ヴェルツィン「大きくてはかない存在の呼吸」
- 山本功 「やわらかな素材をひもづけてみるための導きの糸」
- 加藤康司「時の刻みかた」(2023年4-5 月)
- 山本功 「時の刻みかたのそれぞれ」
- 山本功 「過去の他人事が現在において当事者性を帯びるために」
- 橋本誠 「近くて遠い広島」
- 美音異星人「恋するマスク=変するマスク」(2023年7 月)
- 山本功 「そのマスクの隙間へ」
- 半田颯哉 「この狂気を述べる言葉を教えよ」
- 中塚文菜「誰かの祈りを開いて閉じる」(2023年8 月)
- 山本功 「ぼくも上手に鶴を折れない」
- 中塚文菜×有田大貴 対談「誰かの祈りを作品にすること」
- 太田絵里子「画家の楽しみ」(2023年9 月)
- 花岡美優 「日本画における『反復』と『連続性』の考察」
- 山本功 「『やってみた』の美学」
- 山本功 「私の履歴書:地理学・コメづくり・現代美術」
「はじめに」
タメンタイギャラリー鶴見町ラボをオープンしてから、早いものでもうすぐ2年となる。この記録集も第3号を発行するに至った。本号では、2023年の年初から9月までに開催した6つの企画の記録をまとめている。展示のタイミングの都合だが、過去の号よりも会期から間を開けないうちに刊行できた。
この記録集は企画のアーカイブであると同時に、幅広い読者のもとにリーチするために、いくつかの新たな試みを行っている。まず、各展示に筆者と異なる立場からのテキストや挿絵のページを添えた。筆者も引き続き収録するすべての展示にテキストを寄せているが、複数の視点があることでより立体的に企画を振り返ることができるだろう。拙文も、作品と最も長い時間を過ごす鑑賞者としての立場を忘れず、展示空間で起こったことの描写を厚くするよう心がけた。そして、日本語と英語のバイリンガル化した。よって、前号までと比べ大幅にページ数が増えている。執筆、編集、デザイン、翻訳までひとりでこなす限界は感じているが、セルフビルドのアーカイブは締切を作らないとなかなか進まない。きっと今後の展開のための飛び道具になるはずだと気合で制作している。
この小冊子制作は、美術の多面的価値における「点」や「線」を紹介しようと始めたものだ。活動を積み重ねることで、点の密度が少しは高まり、線の色も濃くなっただろうか。実際、各展示について執筆していると「タメンタイらしさ」はより強固なものとなってきたのを感じる。そしてそれは、筆者のこれまでのとっちらかったキャリアの伏線を少しずつ回収するもののように思えてきた。そこで、とても長い自己紹介のテキストも収録した。
この空間のポテンシャルと、筆者のこれまでの経験の掛け合わせによって、固有の価値が生まれていくプロセスを、アーティストや鑑賞者、そして読者各位と共有できることを嬉しく思う。
