「どうして俺は「外」にいるような気がするんだろう」
カブのサンドイッチ
徴兵制のある日本。少年ヒバリは友人ユアンに誘われ、「誰も傷つけない」というルールのもとで違法行為を重ねる。だが夏の終わり、彼を待っていたのは手の届かない現実だった。
外人
無職の哲平は、ある日ふと、幼少期の記憶を検索窓に打ち込む。かつて近所にいた外国人の幼馴染は、今どこで何をしているのか。過去と向き合う哲平の記録。
地図のない国
ある朝、玄関前の地面が消えていた。困り果てた男が市役所で知らされたのは、「嘘」を材料に地面を作るという、奇妙な制度だった。嘘をつくたびに広がっていく、彼だけの国の物語。
折れた音叉
かつて伝説と呼ばれたパンクロッカー志熊。三十年ぶりに舞台に立つことになった彼は、変わってしまった時代と、変わらない自分自身に向き合うことになる。
短編四篇、静かな暴力と再生の記録