●「糸」 小原荘の処女作。男と女が裸体で連なる世界で織りなす人間の欲望を描いた短編。
●「魚の眼」 幼少の頃から自分は他人とはどこか違う。自分の眼で見える世界に疑問を抱く男は、いつしか魚以外ははっきりと見えなくなってしまい………………。
●「金裹足」 没落した名家の美女を自分の側室として迎え入れた男徴甫。科学試験合格を目指す控えめな青年は美女によってだんだんと狂っていく。番外編の二編「厦家の庭」 「雪の花」を合わせた三編構成。
●「牡丹の解剖」 牡丹という花を初めて肉眼で見たとき、その美しさに圧倒され、同時にすべてを堪能したいと思った。一人称で語る短編
●「虫の息」 ある日、道端で大きな娘を繰き潰してしまった男、はじめはどうとも思わなかったが、日に日にその虫のことが頭から離れなくなってしまい………………。
●「滑走路」 大学生の私は久しぶりに家族と旅行することにするが、私にはどうしても許せないことがある。家族と自分の間で揺れ動く主人公の心情を描いた一遍。
●「憤滿」 養生中の祖父の面倒を見るために、無理に屋敷に連れてこられた男行雄。幼い頃から高圧的な祖父が苦手だが、そんな祖父が密かに手をかけている庭園の存在を知る。祖父の忠告を無視し庭園に赴いてみると、そこには・・・・・・。「孕む」「愛情」を含む三編構成で編む最新作。